なぜ、あのECサイトは「有料広告費」ゼロでリピート率200%を達成できたのか? ——価格競争から脱却する、たった一つの「物語」戦略

「良いモノを作ったのに、なぜか売れない…」 「高いお金を払ってLPを作ったのに、問い合わせが一件も来ない…」 「Meta広告やGoogle広告にお金を使い続けているが、一向に利益が残らない…」

もし、あなたがそんな悩みを抱えているなら、この先を読み進めてください。

こんにちは。『まるいちマーケティング』の伊藤慎一です。 私は普段、優れた技術や製品を持つ、いわゆる「職人肌」の経営者様と伴走し、その「想い」を「売れる仕組み」に翻訳する戦略的Webプロデューサーとして活動しています。

多くの経営者様が、過去の私と同じ「罠」にハマっています。 それは、「良いモノを作れば、自然と売れるはずだ」という、甘く、そして危険な幻想です。

今日は、その「モノの良さ」だけで戦い、広告費を垂れ流し続けた結果、疲弊しきっていたあるECサイトが、あることに気づいただけで、価格競争から完全に脱却し、熱狂的なファン(リピーター)を2倍にした軌跡をご紹介します。

これは、小手先のテクニック(枝葉)の話ではありません。 あなたのビジネスの「根っこ」に関わる、とても重要なお話です。

毎日が「価格」との戦いだった、あの日々

まずは、そのECサイト(仮にA社とします)が、数年前にどんな状況だったかを想像してみてください。

A社は、地方で、非常にこだわった製法の手作り食品を販売していました。 社長の「想い」は本物です。素材の選定から製造工程まで、一切の妥協がありません。

しかし、Web上では、その価値が全く伝わっていませんでした。 彼らのWebサイトに並んでいたのは、

  • 「厳選素材〇〇を使用!」
  • 「今なら20%OFF!」
  • 「他社よりお得!」 といった、どこかで見たような「スペック」と「価格」の訴求ばかり。

社長は、自社の商品が、大手メーカーの大量生産品と「価格」だけで比較されることに、毎日悔しい思いをしていました。 「うちの商品は、あんなものとは全然違うんだ…!」 その叫びを届けるために、彼らが選んだ手段は「広告」でした。

しかし、広告費をかければかけるほど、集まるのは「安さ」を求めるお客様ばかり。当然、リピートには繋がりません。広告を止めれば、売上はゼロになる。まさに、自転車操業です。

社長は、夜も眠れずに考えていました。 「…いくら良いモノを作っても、それを伝える『言葉』を、自分は持っていないのかもしれない…」 「…もしかしたら、自分には、マーケティングの『才能』が、根本的に欠けているのではないか…」

あなたも今、似たような場所で、一人で戦っていませんか?

「モノ」を売るのをやめた日

A社の社長と私が出会い、最初に行ったのは、広告の改善やWebサイトのデザイン変更ではありませんでした。

私たちは、まず「何を売るか」を、根本から定義し直すことに時間を使いました。

社長は「ウチの商品は、素材が違うんです。製法が…」と、いつものように「モノの良さ」を語ろうとしました。 私は、それを遮って、こう質問しました。

「社長。その商品が、食卓に並んだ時、お客様はどんな顔をしていますか?」 「…そもそも、なぜ、そんなに大変な製法で、この商品を作ろうと思ったんですか?」

そこから溢れ出してきたのは、「スペック」では語れない、社長自身の「物語」でした。

  • 幼い頃、家族で囲んだ食卓の記憶。
  • 修行時代、師匠に叩き込まれた哲学。
  • 開発中に、何度も失敗し、もうダメかと思った夜のこと。
  • 初めてお客様から「こんなに美味しいもの、初めて食べた」と涙ながらに感謝された日のこと。

これこそが、A社だけが持つ「価値」でした。

私たちは、「モノ(食品)」を売るのをやめました。 その代わりに、「商品の背景にある、作り手の想いや開発秘話」という「物語」を売ることに決めたのです。

広告費をかけず、「物語」を届け続ける

具体的に何をしたか? やったことは、実にシンプルです。

  1. 「物語」をコンテンツ化する それまでスペックしか書いていなかったWebサイトの商品ページに、「開発秘話」のコーナーを新設しました。「なぜ、この商品は生まれたのか」を、社長の言葉で、熱量そのままに記事にしたのです。
  2. メルマガとSNSで「物語」を語る 「今週のお買い得情報」ばかり送っていたメルマガを、週に一度の「工房だより」に変えました。そこには、新商品の紹介ではなく、「今、社長が感じていること」「スタッフの失敗談」「お客様との心温まるエピソード」といった、「人柄」が伝わる物語だけを発信し続けたのです。
  3. 「価格」の話を一切しない セールや割引の告知を、一切やめました。

起こった変化:「お客様」が「ファン」に変わった

最初は不安でした。 「価格を下げないと、誰も買ってくれないんじゃないか…」 社長の不安は、痛いほどわかりました。

なぜなら、私自身が、かつてそうだったからです。

私も、製造業の現場で「これだけ良いモノ(Webシステム)を作ったのだから、必ず売れるはずだ」と信じて独立し、見事に玉砕しました。良いモノを作っても、その価値が伝わらなければ、存在しないのと同じだったのです。

しかし、A社には、数ヶ月後、驚くべき変化が起こり始めました。

  • 「価格」で選ぶお客様が消え、「想い」に共感するお客様だけが残った。
  • メルマガの読者から、「いつも応援しています」「あなたの文章を読むのが楽しみです」という返信が届くようになった。
  • お客様が、SNSで「ここの社長の考え方が好きで…」と、自発的に紹介してくれるようになった。

そして、気づけば、リピート率(一度購入したお客様が、再度購入する確率)は、施策実行前の200%(2倍)になっていました。

広告費は、ほとんどかけていません。 A社は、疲弊するだけの価格競争から完全に脱却し、「A社だから買いたい」という熱狂的なファンに支えられる、安定した収益基盤を手に入れたのです。

なぜ「物語」は、「価格」に勝てるのか?

なぜ、こんなことが起こるのでしょうか? その答えは、私たちの脳の仕組みにあります。

  • 「スペック(機能・価格)」は、「比較」される。 「A社よりB社の方が100円安い」——。スペックは左脳で処理され、常に「比較検討」の対象となります。ここには、優劣しかありません。
  • 「物語(想い・ビジョン)」は、「共感」される。 「この社長の苦労、わかるなぁ」「この想いを応援したい」——。物語は右脳で処理され、「好きか、嫌いか」という感情を動かします。

お客様は、「モノ」にではなく、その裏にある「物語」と、それを作った「人」のファンになるのです。

一度「ファン」になってしまえば、多少値段が高くても、買い続けてくれます。 なぜなら、それは「消費」ではなく、「応援」という名の「投資」に変わるからです。 これが、「ブランド価値」の正体です。

そして、これはBtoCの食品ECに限った話ではありません。BtoBの製造業やシステム開発の世界でも、原理は全く同じです。


「想い」を語ろうとして「説明文」になる罠

ここまで読んで、「よし、ウチも『想い』や『物語』を語ろう!」と意気込んでくださったかもしれません。

しかし、ここで一つ、非常に危険な罠があります。

それは、社長の「想い」が強ければ強いほど、その言葉が「独りよがりな自分語り」や「退屈なスペック説明」に成り下がってしまう、という罠です。

なぜ、マーケティングでよく言われる「WHY(なぜやるか)から語れ」を実践しても、お客様の心に響かず、「魂のない説明文」になってしまうのか?

もしあなたが、「自分の『想い』を言葉にしようとすると、途端にありきたりになってしまう…」と少しでも感じたことがあるなら、次のステップに進む前に、ぜひこちらの記事もご覧ください。あなたの「想い」が伝わらない、根本的な構造欠陥について解説しています。

【関連記事】 ▶ 「WHYから始めよ」を信じた社長が、なぜ“魂のない説明文”しか書けないのか?

あなたの「物語」を見つける、最初のステップ

「うちはECサイトじゃないし、BtoBだから…」 「スタートアップで、まだ語れる物語なんてないよ…」

そう思いましたか? とんでもない。物語のないビジネスなど、一つもありません。

特に、技術力に自信のあるBtoBの製造業やシステム開発会社こそ、この「物語」戦略は強力に機能します。

お客様(企業の担当者)が本当に知りたいのは、他社と横並びの「機能一覧」や「スペック表」ではありません。その技術を開発するために、どんな「失敗」を乗り越え、どんな「こだわり」を貫いたのか。

その「物語」こそが、価格を超えた「信頼」を生むのです。

ぜひ、今、この場で、紙とペンを用意して、この問いに答えてみてください。

  1. 「なぜ、あなたは、今の(その)事業を始めたのですか?」 (生活のため、だけではないはずです。そこにあった「問題意識」や「情熱」は何でしたか?)
  2. 「これまでで、一番悔しかった『失敗談』は何ですか?」 (輝かしい成功事例より、泥臭い失敗談こそが、最高の物語になります)
  3. 「もし、たった一人だけ、絶対に救いたいお客様がいるとしたら、その人は、どんな顔をしていますか?」 (その人を救うためなら、あなたのビジネスは何ができますか?)

どうでしょうか? そこに見えてきたものこそが、あなたのビジネスの「根っこ」であり、お客様の心を動かす「物語」の原石です。

あなたが今日、持ち帰るべきこと

もし、あなたが今、「良いモノを作っているのに、想いが伝わらない」と悩んでいるなら、覚えておいてください。

あなたの問題は、「製品の品質」にあるのではありません。(品質が良いことは、素晴らしい大前提です)ましてや、「マーケティングの才能」がないことでもありません。

あなたの問題は、ただ一つ。 その素晴らしい「想い」を、お客様に伝わる「言葉」に、まだ「翻訳」できていないこと。 それだけです。

広告費を積み増したり、Webサイトを綺麗にリニューアルしたりする(=枝葉)のは、その「翻訳」ができてからでも、決して遅くはありません。

まずは、あなたのビジネスの「根っこ」=「物語」を掘り起こすこと。 それこそが、価格競争から脱却し、「あなたから買いたい」と言ってくれる理想のお客様と出会うための、唯一の道です。

まるいちマーケティング 代表 伊藤慎一

P.S. 今日の記事で、「物語」の重要性と、その「原石」の見つけ方はご理解いただけたかと思います。

しかし、同時にこうも思いませんでしたか?

「記事の最後の『3つの問い』だけでは、自社の『物語』をうまく引き出せる自信がない…」 「掘り起こした『想い』を、どうやってWebサイトやLPに落とし込めば、『問い合わせ』に繋がるのか、具体的な『設計図』が知りたい」 「結局、自分の会社のWebサイトが『沈黙の営業マン』になってしまっている根本原因を、突き止めたい」

もし、あなたが本気で、その「翻訳」の具体的なステップを知りたいと願うなら、特別な資料をご用意しました。

【無料ガイドブック】 『なぜ、あなたの会社のWEBサイトは問い合わせを一件も生み出さないのか?』 〜「綺麗なだけ」のサイト投資を終わらせる、コンセプト設計の教科書〜

この無料ガイドブックは、単なるテクニック集ではありません。 まさに今日お話しした「物語(=根っこ)」を、実際に「売れる仕組み」へと翻訳するための、具体的な『設計図』の作り方を解説したものです。

このガイドブックでしかお伝えしていない、

  • あなたのビジネスの「魂」を引き出す、3つの“魔法の問いかけ”の具体的な使い方
  • なぜ、ほとんどの経営者がWebサイト制作で「致命的な誤診」を犯してしまうのか?
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など、私がクライアント様との「コンセプト発掘セッション」で実際に行っている思考プロセスを、PDFに凝縮しました。

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