「誰にも負けない品質の製品を作った。想いも、こだわりも、全てを注ぎ込んだ。なのに、なぜ問い合わせ一つ来ないんだ…」
もし、あなたがそんな苦しい想いを抱えているのなら、この話はきっとあなたのためのものです。自分の技術は本物だという自負がある。それなのに、なぜ口先だけの競合に顧客を奪われるのか。その理不尽さに、一人で憤りや孤独を感じていませんか。
こんにちは。社長の「想い」を「売れる仕組み」に変える、戦略的パートナーの伊藤です。
多くの経営者様が、「良いモノを作れば、いつか自然と売れるはずだ」という、かつての私と同じ幻想を抱いて苦しんでいます。そして、その状況を打破しようと、ウェブサイトを綺麗にしたり、流行りのSNSを始めたり…いわば、表面的な「枝葉」の改善に多くの時間とコストを費やしてしまっています。
なぜ、私がここまで「枝葉」の改善を「間違いだ」と断言できるのか。それは、私自身がその過ちによって、数百万のお金と数年の時間を失った、壮絶な失敗者だからに他なりません。
その生々しい失敗談のすべてと、そこから私が発見した「想いを売れる仕組みに変えるための具体的なプロセス」について語った、特別な動画セミナーをご用意しました。 もし今、成果の出ない投資に心を痛めているのなら、まずはこちらをご覧ください。貴社の進むべき道筋が、きっと見えてくるはずです。
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ケース1:1320円の天ぷら専門店は、何を「売って」いるのか?
さて、本題に戻りましょう。最初にご紹介するのは、カウンター席でお客さんの目の前で一品ずつ天ぷらを揚げ、揚げたてを提供してくれる、ある天ぷら専門店です。
このお店は何を売っているのでしょうか? もちろん、「天ぷら」です。しかし、顧客が本当に価値を感じ、お金を払っているのは、ただの天ぷらではありません。
例えば、このお店のランチメニューは「揚げたて天ぷら6品定食、ご飯食べ放題付きで1320円」。 どうでしょう、この絶妙な価格設定。これは、ファストフードのように安くはない。しかし、高級料亭で何万円も払う必要もない。まさに「今日の頑張りを、ちょっとだけ良いもので労いたい」という気持ちに完璧に応える、魔法の数字です。
あるお客さんは、この店に来る理由をこう語りました。「自分へのご褒美なんです」と。
ここに、このビジネスの成功の核心があります。 私たちが普段「天ぷら」を食べる状況は、お昼の天丼や、一度に盛り付けられた定食ではないでしょうか。それは「食事」ではあっても、「特別な体験」ではありません。一方で、高級店に行けば特別な体験ができますが、日常の「ご褒美」にはあまりに不釣り合いです。
この天ぷら専門店が見つけた顧客のインサイト(心の叫び)は、「高級店のような『特別感』と『本物の美味しさ』を、もっと気軽に、自分へのご褒美として丁度いい価格で体験したい」というものでした。
このインサイトに対し、彼らは完璧なコンセプト(約束)を創り上げました。
- カウンター席と一品ずつの提供で、「あなただけのために」という特別感を演出。
- 「天ぷら検定」という社内資格制度で、プロが調理する本物感を担保。
- 1320円という絶妙な価格と「ご飯食べ放題」で、贅沢なのに満足できるお得感を両立。
彼らが売っているのは、天ぷらという「モノ」ではありません。彼らは、顧客が「頑張った自分を、少しだけ贅沢に労ってあげたい」と感じる瞬間に寄り添う、「手の届くご褒美体験」という「コト」を売っているのです。
ケース2:冷凍食品は、誰の何を「解決」しているのか?
次にご紹介するのは、一つの袋の中に「ナポリタン」と「焼きそば」という、2種類のおかずが入った冷凍食品です。
一見、ただ便利なだけの商品に見えます。しかし、あるお母さんの声が、この商品の本質的な価値を教えてくれました。
「兄弟で好みが違うからお弁当作りが大変で…。これなら一度に2種類用意できるから、本当にありがたいんです」
このお母さんが抱える「大変さ」とは、一体何でしょうか? 朝のキッチンは戦場です。時計の針に追われながら、限られた時間でお弁当を完成させなければならない。その中で「どっちの好みに合わせるか」という問題は、単なる献立の悩みではなく、母親の精神を毎日少しずつ削っていく、見えないストレス源なのです。
毎朝、お弁当箱という小さな世界で、母親は「今日は、どちらかの子の好みを優先し、もう片方には我慢させなければならない」という、愛情に反する小さな罪悪感と戦っています。この日々の心の消耗こそが、「大変さ」の正体です。
この商品が見つけたインサイト(心の叫び)は、「子供たちを平等に喜ばせてあげたい、という愛情からくる行動が、日々のストレスと罪悪感の源泉になってしまっている」という、母親の心の矛盾でした。
そして、このインサイトに対するコンセプト(約束)は、 「調理の手間を省く」ことではありません。 「お弁当箱の中に、『平和』と『母親の心の余裕』を届ける」ことです。
この一袋があるだけで、お母さんは罪悪感やストレスから解放され、お弁当作りは「苦役」から、再び純粋な「愛情表現」の時間へと戻るのです。
あなたの「こだわり」を、「価値」に翻訳するために
さて、二つの事例を見てきました。 彼らに共通しているのは、自社の製品(モノ)そのものではなく、顧客の心の奥底にあるインサイト(心の叫び)を見つめ、それに応えるコンセプト(約束)を創り上げている点です。
天ぷら屋は「天ぷらを売る店」ではなく、「ご褒美体験を提供する店」に。 冷凍食品は「おかず」ではなく、「お弁当箱の平和を守る味方」に。
彼らは、ビジネスの土台となる「根っこ」を深く、深く掘り下げたのです。
さあ、あなたの番です。 あなたのその素晴らしい製品やサービスは、顧客のどんな「心の叫び」に応えていますか? あなたの提供する「モノ」が、顧客のどんな感情的な「問題」を解決するのか。その一点を深く見つめ、言語化すること。それこそが、ビジネスの「根っこ」を育てるということです。
この問いに答えるための具体的な方法論こそ、私が失敗の果てにたどり着いた「3つの魔法の問いかけ」です。このブログ記事でお伝えした考え方を、ご自身のビジネスに落とし込むための、具体的なステップを解説しています。
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