「うちには、現場が分かるIT人材がいない…」

事業承継された経営者の方から、

切実なご相談をいただくことがあります。

そのお気持ち、痛いほど分かります。 

かつて製造業の品質管理にいた私も、まったく同じ壁にぶつかりましたから。

しかし、あえて厳しいことを申し上げます。

その「現場もITも分かる完璧な翻訳者」を探し始めた瞬間、

あなたの会社のDXは、実は失敗への一歩を踏み出しています。

なぜ断言できるのか?理由は2つあります。

1.【事実】そんな人材は、市場に「いない」

これは感覚論ではありません。データが示しています。

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「DX白書2023」によると、

DXを推進する人材の「量」について、

実に9割以上の企業が不足を感じていると回答しています。

特に中小企業においては、獲得競争が激化し、

貴社の文化や現場の機微まで理解できる人材と出会うのは、

もはや天文学的な確率です。

「誰かいい人がいれば…」と探し続けるうちに、時間だけが過ぎ、市場の変化から取り残されていく。

これが多くの企業が陥る最初の罠です。

2.【実体験】もし「外部の専門家」に頼むとどうなるか?

では、外部のベンダーに頼めばいいのでしょうか? 

私も過去、その「失敗」を経験しました。

あるプロジェクトで、外部ベンダーにアプリ開発を依頼。

何度も打ち合わせを重ね、

納品されたものは、確かに見た目は立派でした。

しかし、現場を知る人間としてすぐに分かりました。 

「これ、正直いまいちだな…」と。

現場特有の「こうじゃないと困る」というニュアンスが、

どうしても伝わらない。

修正のたびに追加費用がかさみ、

限られた予算の中で、

本当に使えるものができる前にプロジェクトが頓挫してしまいました。

この経験から学んだのは、

「本当に使えるツールは、外注では作れない」という厳しい現実です。

◆ 戦略:『翻訳者』を探すのではなく、社内で『共通言語』を創る

では、どうすればいいのか? 

答えは、「探し方」を「育て方」に変えることです。

外部からスーパーマンを探すのではなく、

社内にいる「現場のプロ(ベテラン)」と「未来の担い手(若手)」が直接対話できる「共通言語」を持つこと。

そして、その最も強力な共通言語が、

プログラミング不要でアプリを開発できる「ノーコード」技術なのです。

私が独学でJavaと格闘し、エラーと戦いながら数ヶ月かけてアプリを作ったあの苦労。

もし当時ノーコードがあれば、1/4以下の労力で、

もっと早く現場を喜ばせることができたはずです。

ノーコードがあれば、こう変わります。

  • ベテランが「課題」を話す:「この日報、手書きで本当に面倒なんだ…」
  • 若手が「形」にする:「分かりました。じゃあ、スマホで写真と項目を選ぶだけのアプリ、明日までに作ってみますね」
  • 全員で「改善」する:「使ってみたけど、ここのボタン大きい方がいいね」「じゃあ、今すぐ直します」

このサイクルこそが、DXの本質です。 

外部の専門家が分厚い要件定義書を作るより、

100倍速く、100倍現場に寄り添ったツールが生まれます。

◆ ハウツー:今日からできる「自走する組織」への第一歩

DXは、壮大な計画書から始まるのではありません。たった一つの「不満」や「不便」の解消から始まります。

  1. 【課題の棚卸し】 まずはベテラン社員に「今、一番面倒な作業は何か」をヒアリングする。
  2. 【小さな成功のデザイン】 その中で最も簡単で、解決すれば喜ばれる課題を一つだけ選ぶ。
  3. 【共創チームの結成】 その課題を一番よく知るベテランと、PC作業に抵抗のない若手をペアにする。

私たち、まるいちマーケティングは、ツールを売る会社ではありません。 

代表である私自身の成功と失敗の全経験を基に、

貴社の中にこの「小さな成功サイクル」を文化として根付かせ、

社員が自ら育てる『自走する組織』を創り上げる、唯一の「組織開発パートナー」です。

変革への恐れを「共創の喜び」に変えるお手伝いを、ぜひさせてください。

あなたの会社で、もし明日一つだけ業務をデジタル化できるとしたら、まず何から始めますか? 

ぜひコメントで教えてください。

この記事でお話しした内容は私の経験から導き出した『最初の成功は、ベテランに捧げよ』という哲学をベースになっています。私の実体験を交えて、より詳しく解説した動画をご用意しました」 コチラより

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次